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損失金額をイメージしよう【インデックス投資のリスク】
この記事で伝えたいこと
インデックス投資における「リスク」は「リターンの変動幅」を意味します。リスクとリターンの関係を理解し、全世界株式を例に具体的な損失金額をイメージする方法を解説します。
こんにちは、金育SEのまさ(@kinikuse)です。
記念すべき15回目の金融リテラシークイズは「リスクとリターン」についての出題。コロナショック真っ最中の時期に出題したからか、過去最高の800人超の方にご参加いただきました!!
【第15回 #金融リテラシークイズ】
— まさ@金育SE (@kinikuse) March 1, 2020
ついに15回目!!積み上げめちゃくちゃ嬉しいです🤣
「リスクとリターン」ってよく聞きますよね🤔
特に全世界株式の数字は有名です💡
✅リターンは5.4%
✅リスクは18.3%
「さて、リターンは期待できる利益のこと。
ではリスクとは何でしょうか?」#金育
正解は「2/3くらいの確率で変動する利益幅」でした。
一般的にリスクと言うと「元本割れする確率」を指すと勘違いしがちですが、投資の世界では意味が若干異なります。「リターンの変動幅」を表し、プラスになる可能性も含んでいます。
リスクとリターンの数字はググればすぐに出てきますが、大まかな損失金額をイメージするために役立ちます。
リスクとリターンを使いこなして、インデックス投資で想定される損失を知っておきましょう。
リターンは年利回り、リスクはブレ幅
投資におけるリターンは「期待される1年あたりの利回り」です。
一方で、「リスク」は普段使うものとは意味が異なります。
- 日常のリスク:ネガティブなことが発生すること。その確率。
- 投資のリスク:リターンのブレ幅。プラス方向への変動も含む。標準偏差。
リスクもリターンも統計学に基づいて算出されます。詳細は省きますが、1年間のリターンは正規分布に収束する前提で算出します。
「プラスのリスク」は一般的な感覚と異なるので、具体例で考えてみましょう。
株式より債券の方がリスクが小さい
まぁおいといて、値動きが激しいのが株式、緩やかなのが債券です。
リスクの値も日本債券の方が圧倒的に小さいですね。低リスク低リターンな商品といわれる所以です
コロナショック直後なのでリターンは、、悲惨な事になっています。。日本株式はリスクが高いため、マイナスになるのも仕方ないですね。
損失金額をイメージするための使い方
リスクがブレ幅であることがわかったところで、ツールとしての使い方を考えましょう。
リスクは標準偏差やシグマ(σ)と呼びますが、約68%の確率でこのブレ幅の中に収まります。
to-kei.netから引用
1年後の資産金額はこんな計算式で算出できます。
1年後の資産金額(68%) = リターン ± リスク
1年後の資産金額(95%) = リターン ± リスク×2
この性質を利用すると、投資の損失金額を大まかにイメージできるんです。
eMAXIS Slim 全世界株式で考えてみる
有名な投資信託である、eMAXIS Slim 全世界株式が連動するインデックスを利用して考えてみます。
100万円は、1年後には約105.4万円になりそうです。
ただし、ブレ幅があります。最終的な資産が70万円から140万円の間に収まる確率が95%になります。
今回のコロナショックが残りの5%の大暴落なのであれば、70万円より下がるかもしれませんね。
インデックス投資で利用する金融資産のリスクとリターン
ではインデックス投資でよく買われる金融資産のリターンとリスクを見てみましょう。
| 資産クラス | リターン | リスク | ±1σ(68%) | ±2σ(95%) |
|---|---|---|---|---|
| 現金 | 0.1% | 0.0% | 0.1 〜 0.1 | 0.1 〜 0.1 |
| 日本株 | 1.6% | 17.3% | -15.7 〜 18.9 | -33 〜 36.2 |
| 先進国株 | 5.9% | 18.6% | -12.7 〜 24.5 | -31.3 〜 43.1 |
| 全世界株 | 5.4% | 18.3% | -12.9 〜 23.7 | -31.2 〜 42 |
| 米S&P500 | 6.5% | 18.0% | -11.5 〜 24.5 | -29.5 〜 42.5 |
| 日本債券 | 1.9% | 1.9% | 0 〜 3.8 | -1.9 〜 5.7 |
| 先進国債券 | 5.4% | 9.4% | -4 〜 14.8 | -13.4 〜 24.2 |
投資は必ず余裕資金で行う必要がある理由はコレです。
この表を見ると、どの国の株だろうが、1年後には30%下落する可能性があることがわかります。生活するのに必要なお金で投資をしてしまうと、何かあったときに対応できません。
必ず、キャッシュを確保した上で投資していきましょう。
リスクとリターンの注意点
いくつかの注意点があります。
- リスクとリターンはあくまで過去の数字
- 数字は毎年更新される
- 日常のリスクと投資のリスクは意味が異なる
これらの数字は過去の実績から算出されています。来年以降も同じ結果になるかどうかはわかりません。
最近はアメリカ株が大流行ですが、10年前までは新興国株の方がリターンが良かったです。1年や5年といった短期間で考えるよりも、20年などの長期間の数字を参考にすべきでしょう。
最後に、私のブログも含めて「リスク」を常に「ブレ幅」と捉えている人は少ないです。文脈に合わせてどちらの意味なのかを読み取ってください。
いかがでしたか?
- 投資のリスクが小さいは、ブレ幅が小さいことを示す
- 68%くらいの確率で「リターン±リスク」の範囲に収まる
- 株式投資は30%下落する可能性が十分にある
- 株を買うなら余裕資金で!
投資のリターンが何%なのかはよく注目されます。ただ、リスクについてしっかりと理解できている方は少ないですね。
特に、株式投資をすると、1年後に30%下落する可能性があることは理解すべきです。
現金が全く無い状況だと困ってしまいます。自分が抱えているリスクを認識した上で、必要な現金を確保するようにしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございます。
良い機会なので、私と一緒にお金の勉強を始めませんか。
まったり更新していくので、X(@kinikuse)もフォローいただけると幸いです。
投資に関するご注意
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投資の最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。



