コンテンツにスキップ

FIREは「経済的自由」と「早期リタイア」を分けて考えるべきたった1つの理由

アイキャッチ

この記事で伝えたいこと

FIRE達成には「経済的自由」と「早期リタイア」を分けて考えることが重要。リタイア後のモヤモヤを避けるため、明確なビジョンを持つことの重要性を解説。

こんにちは、金育SEのまさ(@kinikuse)です。

FIREが流行ってきましたね。

2021/5/3付の日経新聞にもFIREらしき記事が登場していました。

『セミリタイアで夢探し 36歳、仕事見切り株で生活』

会社頼みの人生に限界を感じた。思い悩んだ時、インターネットでセミリタイアを知った。(中略)「人生の主導権を取り戻した」と感じる一方で、漠然とした焦燥感も消えない

出処:日経新聞 2021/5/3 朝刊

少し気になるのが、セミリタイア後にモヤモヤしてる点。この女性はFIRE=「リタイア」に目が行っていますが、FIREには「経済的自由」という意味合いもあります。

ここを取り違えてしまうと、期待しているような楽しい生活は送れなくなります。あくまで仕事をしない権利を得た上で、自分がやりたいことを全力でできることがFIREの醍醐味です。

つまり、「経済的自由」と「早期リタイア」を分けて考えないと、生きる意味を見失ってしまうんです。

「経済的自由」「早期リタイア」の2つを分けて考えるべき理由を深堀りしてみましょう。

FIRE は「経済的自由を裏付けに早期リタイア」すること

そもそもFIREとはなんのことでしょうか?

英語で「Financial Independence, Retire Early」の頭文字を指します。経済的自由を早期に確立し、早期リタイアを実現しようという取り組みを表しています。

まだまだFIREはリアルで聞く機会の少ない言葉です。話題に出た時によく聞かれるのは「経済的自由って何?」「早期リタイアして何するの?」という点です。

経済的自由とは

経済的自由とは、会社員の給料に生活を縛られることが無い別の収入を確保した状態を指します。

よく言われるのは「1億円の金融資産」を貯めた状態です。これは「4%ルール」という研究法則がPhilipらから発表されています。

4%ルールとは

  • 総資産の4%を毎年切り崩しても、長期的に見ると資産は減らないという考え方
  • 仮に1億円の金融資産を持つと、毎年400万円(税引き後320万)を生活費として利用できる
  • 4% = S&P500の成長率7% – 米国のインフレ率3%
  • 1998年にアメリカで発表された論文が元ネタ
  • 2018にフォローアップ研究も実施され、有効性は確認済み

このルールを活用すると「毎年の生活費の25倍の資産を貯めたら会社員の給与は不要」になります。

会社員として縛られる必要がなければ、自分の好きなことだけをして生きていけますね!

早期リタイアとは

早期リタイアとはその名の通り「定年前に会社を辞める」ことです。

日本では公的年金を最も早くもらえるタイミングは「60歳」です。60歳以前に何も考えずに会社を辞めてしまうと、収入が絶たれるため生活が脅かされます。給与収入以外の手段で生活費を維持する必要があります。

逆に言えば、生活費を維持できるアテがある状態、つまり経済的自由を達成していれば早期リタイアしても生活が続けられるんですね。

早期リタイアしたあとに何をするのか?それは人によります。

  • 保育士になりたい
  • 環境保全の仕事に就きたい
  • 農業を活性化させたい
  • インセンティブに縛られないFPになりたい
  • 田舎でスローライフしたい
  • ぐだぐだYoutube眺めながら毎日だら〜っと過ごしたい

ちょくちょくヒアリングしている結果を書いてみました。5個目が気になりますね。これは私の友人です。笑

FIREの「経済的自由」と「リタイア」を分けて考えるべき理由

FIREの流行に惹かれる多くの人は、後半のRE(早期リタイア)ばかりに目が行きます。

そりゃサラリーマンは早く辞めたいですよね。笑

でも何も考えないでリタイアすると、冒頭の日経新聞にも出てきたように悲しい気持ちになります。早期リタイアのメリットとデメリットを整理してみましょう。

早期リタイアのメリットは〇〇

メリットは言わずもがなで、仕事に縛られないこと!です。他にもありそうです。

  • サラリーマンの給料に縛られない
  • 時間に余裕ができる
  • 若いうちしかできない体験ができる
  • 家族との時間が増える

最大のメリットは「時間」です。

定年退職の60歳まで働いてしまうと、体力も相応に落ちています。もっと早く、50歳や40歳など体力があるうちならやれること多いですよね。

好きなことに充てられる時間が一番の

早期リタイアのデメリットは〇〇

一方でデメリットも意外とすらすら挙げられます。

  • 収入源が減る
  • 老後の年金受給額が減る
  • 「働いてない人」として扱われる
  • 家族の同意が得られづらい?
  • 子供の教育上良くない?
  • ボケる可能性が上がる?

金銭的な面はアタリマエなので良いとして、他のものに共通するのは「社会的繋がりが薄いコトによる弊害」です。

社会的繋がりがなくなってしまうと、家族からの理解は得られづらいです。本人はそれで良くても、家族からすると「何のために生きているのか?」と混乱してしまいます。子供の教育上も「パパの仕事は無職」という状況では、独立後に働くイメージが持てない可能性もあります。

無趣味の場合は認知症にかかる可能性が高まる点も見逃せません。厚生労働省も「認知症予防のためには、生活活動や趣味活動を増や すことが重要」と言っています。時間を持て余すくらいならリタイアしない方が健康的な老後になるかもしれません。

早期リタイアのデメリットを打ち消すには

早期リタイアだけを目指すと、社会的繋がりがなくなり生きる意味を見失ってしまいます。

逆に、リタイア後にもしっかりとしたビジョンさえ持ち続けられれば、何も心配することはありません。

先程ご紹介したFIREの目的には、「新しい仕事を始めたい」や「田舎でスローライフを過ごしたい」など明確にやることが決まっている人もいました。そういった方々はきっとFIRE後にも更に充実した生活を遅れることでしょう。

デメリットに挙げていた「家族からの同意」も得られそうですし。「子供の教育上」もしっかりしたビジョンを伝えられるので心配は無いです。

「会社をやめた後、どんなことを実現したいですか?それは自信を持って人に自慢できますか?」

この質問に明確な回答が出せる人はきっとFIRE後も幸せな生活が送れるはずです。FIREに向けて頑張ってください。


最後までお読みいただきありがとうございます。
良い機会なので、私と一緒にお金の勉強を始めませんか。
まったり更新していくので、X(@kinikuse)もフォローいただけると幸いです。

投資に関するご注意

当サイトの情報は、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。
投資の最終的な決定は、ご自身の判断と責任において行ってください。