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MSCIとFTSEの違いを比較!オルカン指数はどっちがおすすめ?【2026】
この記事で伝えたいこと
新NISAで「オルカン(全世界株式)」を買うなら、連動する「指数」にも注目を。 MSCIとFTSEの違いはどっち向きか?2026年8月時点のコストと過去リターンのデータを元に、あなたにピッタリの1本を見つける手助けをします。
こんにちは、金育SEのまさ(@kinikuse)です。
新NISAが始まり、「とりあえずオルカン(全世界株式)を買っておけばOK」という声をよく聞きますよね。
でも、証券会社の画面を開くと「eMAXIS Slim 全世界株式」「楽天・オールカントリー」「はじめてのNISA・全世界株式」...と、似たような名前の商品がズラリと並んでいて混乱しませんか?
実はこれら「オルカン」と呼ばれる商品には、大きく分けてMSCIとFTSEという2つの異なる「ものさし(指数)」が使われています。(日本株で言うところのTOPIXと日経平均のような関係ですね)
この記事は2026年8月に、実質コストと過去リターンの数字を最新版に入れ替えました。
【結論】MSCIとFTSE、どっちを選べばいい?
先に答えを書きます。迷ったらMSCI連動でOKです。指数そのものの成績差は年1pt未満しかなく、最後に効いてくるのはコストのほう。そのコストが安い上位2本が、どちらもMSCI連動だからです。
ただ、FTSE連動の「SBI・雪だるま」も実質コスト0.100%まで下がってきました。小型株までまるごと持ちたいなら、こちらを選んでも損はしません。
| 比べる観点 | MSCI(ACWI) | FTSE(グローバル・オールキャップ) |
|---|---|---|
| 中身 | 大型・中型株が中心(約2,500銘柄) | 小型株まで入る(約10,100銘柄) |
| 韓国・ポーランドの扱い | 新興国 | 先進国 |
| 実質コスト最安のファンド | 0.081%(はじめてのNISA) | 0.100%(SBI・雪だるま) |
この結論にたどり着いた理由を、リターンとコストの実データで順に見ていきます。
この記事で分かること
- オルカンの裏側にある2つの指数(MSCIとFTSE)の根本的な違い
- 指数が違うと、実際のリターンはどれくらい変わるのか
- 新NISAで選ぶべき「コスト最安の最強オルカン」はどれか
MSCIとFTSE:全世界株式の2つの「ものさし」
私たちが「オルカン」と呼んでいる投資信託は、全世界の株式市場の動きを表す指数(インデックス)に連動するように作られています。その指数を作っている代表的な会社が、MSCIとFTSEの2社です。
- MSCI: 王道の「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」などが採用。
- FTSE: 「楽天・全世界株式(楽天VT)」や「SBI・雪だるま」などが採用。
つまり、どの指数を使っているかによって、同じ「全世界株式」でも中身が微妙に違うのです。
MSCIとFTSEの違い比較表【2026年最新】
具体的に何が違うのでしょうか。2026年現在のデータで比較してみましょう。
| 観点 | MSCI (ACWI) | FTSE (Global All-Cap) | 補足 |
|---|---|---|---|
| 代表的なファンド | eMAXIS Slim(オルカン) 楽天・オールカントリー | SBI・雪だるま 楽天・全世界株式(楽天VT) | |
| 投資対象 | 全世界の大型・中型株 | 全世界の大型・中型・小型株 | FTSEの方がより網羅的 |
| 構成銘柄数 | 約2,500銘柄 | 約10,100銘柄 | 小型株の有無が銘柄数の大きな差に |
| 国の分類 | 韓国・ポーランドを新興国扱い | 韓国・ポーランドを先進国扱い | 投資家保護の観点などで判断が異なる |
違い①:投資対象(小型株を含むかどうか)
最も大きな違いは、FTSEが小型株まで投資対象に含んでいる点です。
- MSCI ACWI: 世界の大型・中型株で構成(市場の約85%をカバー)
- FTSE Global All-Cap: 全世界の大型・中型に加え、小型株も含む(市場の約98%をカバー)
ざっくり言うと、FTSEの方がより多くの銘柄(1万超!)をカバーしており、「世界をまるごと買う」というコンセプトに近いと言えます。対してMSCIは大型・中型株に絞って効率よく投資するスタイルです。
小型株を含むと、なぜコストが高くなる?
「世界中の株を全部買う(FTSE)」というのは理想的ですが、実は維持費がかさむ要因になります。新興国のマイナーな小型株は売り買いの手数料が割高になりがち。この「見えない手間賃」が、FTSE連動ファンドのコストを少しだけ押し上げています。
例えるなら、スーパーで「人気商品(大型株)」だけを仕入れるのは簡単ですが、「マニアックな商品(小型株)」まで何千種類も揃えようとすると、仕入れの手間や倉庫代が余計にかかりますよね?
投資の世界も同じです。特に新興国のマイナーな株は売り買いする人が少なくて手数料が割高になりがち。この「見えない手間賃」の積み重ねが、FTSE連動ファンドのコストを少しだけ押し上げているんです。
違い②:国の分類(韓国・ポーランドの扱い)
両社では、一部の国を「先進国」と見るか、「新興国」と見るかの判断が異なります。代表的なのが韓国とポーランドです。
- MSCI: 韓国、ポーランドを新興国に分類
- FTSE: 韓国、ポーランドを先進国に分類
MSCIは「投資のしやすさ(規制の少なさ)」を重視するため、韓国を新興国に留めています。一方、FTSEは「市場の規模」を評価し、先進国へ格上げしています。まあ、全体の数%の話なので、成績への影響はほとんどありません。
共通の動向:ロシアの指数除外
2022年のロシアによるウクライナ侵攻を受け、MSCIとFTSEは揃ってロシアを指数から完全に除外するという異例のスピード決定を下しました。
当時は経済制裁によってロシア市場が事実上閉鎖され、外国人投資家が株を売ることも買うこともできない「投資不可能(Uninvestable)」な状態に陥ったためです。
投資家にとっては驚きのニュースでしたが、もともとロシア株が世界全体に占める割合は0.1%〜0.3%程度とごく僅かでした。そのため、指数から除外されたことによるポートフォリオ全体へのダメージは限定的でしたが、「カントリーリスク」の恐ろしさを改めて知らしめる象徴的な出来事となりました。
2026年現在もロシアは除外されたままであり、全世界株式インデックスファンドを通じてロシアに投資されることはありません。
指数が違うと、リターンはどれくらい変わる?【2026年最新データ】
答えはシンプルで、ほとんど変わりません。 期間によって勝ち負けが入れ替わり、差は年1pt未満に収まります。
まずは実際に買える2本のファンドで、円ベースの成績を比べてみましょう。MSCI連動の代表「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」と、FTSE連動の代表「SBI・雪だるま(SBI・全世界株式インデックス・ファンド)」です。
| 期間 | eMAXIS Slim オルカン (MSCI連動) | SBI・雪だるま (FTSE連動) | 上だったのは |
|---|---|---|---|
| 過去1年 | 38% | 39% | FTSE |
| 過去3年(年率) | 25% | 24% | MSCI |
| 過去5年(年率) | 20% | 19% | MSCI |
評価基準日は2026年6月30日。円ベース・運用コスト込みの数値を小数第1位で四捨五入しています(丸める前の差は、どの期間も1%に届きません)。出典: みんかぶ投信 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) / 同 SBI・全世界株式インデックス・ファンド
1年で見るとFTSE、3年・5年で見るとMSCI。勝ち負けが入れ替わっているのが分かりますよね。「小型株が入っている分だけFTSEが伸びる」という説明をよく見かけますが、実際の数字はそこまできれいに出ていません。
指数そのものの年ごとの成績も、ほぼ重なる
ファンドではなく指数そのものを、2019年から2025年まで1年ごとに並べたのがこのグラフです。
出典: MSCI ACWI 公式ファクトシート / FTSE Global All Cap Index 公式ファクトシート(FTSE Russell、research.ftserussell.com)。いずれも基準日2026年6月30日。
7年並べてみても、棒の高さが目に見えて違う年はありません。上がる年は揃って上がるし、下がる年は揃って下がる。中身が2,500銘柄でも10,100銘柄でも、世界の株式市場という同じ波に乗っているからですね。
この表とグラフを、並べて引き算しないでください
上の表とグラフは条件が揃っていません。読み間違えないための注意を3つだけ。
- 通貨が違う: 表は円ベース(為替の影響込み)、グラフは米ドルベース。同じ土俵の数字ではないので、混ぜて比べないでください。
- 配当の扱いが少し違う: MSCIは配当にかかる税金を引いたあと(Net)、FTSEは配当をそのまま足したあと(Total Return)の数字です。この差だけでもFTSE側がわずかに高く出ます。
- 為替の影響のほうがずっと大きい: 2022年、指数は米ドルで−18%でした。でも同じ年、円建てのファンドは−6%程度で済んでいます。円安が下落を打ち消したからです。指数の差より為替の差のほうが桁違いに効く、という実例ですね。
新NISAで選ぶべき「コスト最安」のオルカンはどれ?
指数の違いによる成績差はほぼ無い。ということは、新NISAでは「コスト(信託報酬を含む実質コスト)」で選ぶのが正解です。
2026年現在、各社が激しいコスト競争を繰り広げています。主要なファンドを実質コスト(隠れコスト含む)の安い順に並べてみました。
全世界株式(オルカン)ファンド最新コスト比較
| 愛称 | 連動指数 | 信託報酬 (税込) | 実質コスト (税込目安) | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| はじめてのNISA 全世界株式 | MSCI | 0.05775% | 0.081% | 【2026年最安】野村の意欲作 |
| eMAXIS Slim 全世界株式 | MSCI | 0.05775% | 0.094% | 【圧倒的人気】王者の安心感 |
| SBI・雪だるま | FTSE | 0.0682% | 0.100% | 小型株まで入れてこの安さ |
| 楽天 オールカントリー | MSCI | 0.0561% | 0.118% | 楽天ポイント還元に強み |
| SBI・V・全世界 | FTSE | 0.1238% | 0.130% | 米国ETF(VTI)などを活用 |
信託報酬は各社の交付目論見書、実質コストは各ファンドの運用報告書をもとにした集計値(新NISAナビ/確定拠出年金教育協会、2026年5月時点の調査)です。実質コストは決算のたびに変わるので、あくまで目安として見てください。
並べてみて「あれ?」と思ったのが雪だるまの位置です。少し前まで楽天オルカンより下にいたのに、実質コストが0.100%まで下がって順位が入れ替わりました。小型株を1万銘柄も抱えているのに、MSCI連動の楽天オルカンより安いんです。
信託報酬だけ見れば楽天オルカンの0.0561%が最安。でも実際に引かれるお金(実質コスト)で並べると4番手になります。カタログの燃費と実燃費が違うのと同じで、見るべきは実質コストのほうですね。
そして1位のはじめてのNISAと3位の雪だるまの差は、0.019%。100万円を1年持って190円です。ここまで来ると、指数がどっちかで悩む意味はほとんどないんですよね。
新NISAユーザーへの最終回答:おすすめ3選
1. 王道の「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」
「オルカンと言えばこれ」という圧倒的な実績と信頼があります。純資産総額が大きいため、繰上償還のリスクがほぼなく、業界最低水準のコストを維持し続けています。
「個人投資家が選ぶ! ファンドオブザイヤー 2025」でも堂々の1位を獲得しています。
2. コスト重視の「はじめてのNISA・全世界株式」
野村アセットマネジメントが運用する、現在のコストリーダーです。実質コスト0.081%は驚異的。SBI証券などの主要なネット証券でも、つみたて投資枠で購入できます。少しでもコストを削りたい方には最強の選択肢です。
3. 楽天経済圏なら「楽天・オールカントリー」
実質コストの順位は4番手ですが、楽天証券での保有によるポイント還元を考慮すると、手元に残るお金は変わってきます。楽天ユーザーはこちらの「楽天オルカン」も選択肢に入ります。
オルカン選びでよくある質問
Q.オルカンとMSCIコクサイの違いは何ですか?
カバーしている範囲が違います。オルカン(MSCI ACWI)は日本を含む全世界。MSCIコクサイは日本を除いた先進国だけで、新興国も日本も入っていません。
「先進国株式インデックス」という名前で売られている投資信託の多くは、このMSCIコクサイに連動しています。新興国と日本の分だけオルカンより狭い、と覚えておけば十分です。
Q.イーマクシススリムは「オール・カントリー」と「除く日本」どっちがいい?
日本株を別に持っているかどうかで決めてください。
- 持っている(個別株やTOPIX・日経平均のファンド)→ 二重に買わないよう「除く日本」
- 持っていない・1本で完結させたい → 「オール・カントリー」
全世界に占める日本の割合はもともと小さいので、どちらを選んでも成績が大きく変わることはありません。ちなみに私は持ち株会で日本株を多く持ってるので、「除く日本」派です。(内訳は資産配分の公開記事にまとめています)
Q.全世界株はおすすめしない、という意見も見ますが?
よく挙がる理由は2つです。「いちばん比率が大きいのはアメリカなんだから、S&P500でいいじゃないか」「成長の遅い国まで買うと足を引っ張られる」。
どちらも、過去を振り返れば正しかったです。でも、次の10年もアメリカが勝ち続けるかは誰にも分かりません。どの国が伸びるかを当てにいかないというのが、全世界株を選ぶ理由なんです。当てにいく自信がある人は、S&P500でもいいと思います。
Q.REIT(不動産)は含まれるの?
「不動産にも投資したいけど、別にREITファンドを買うべき?」という質問をよくいただきます。
結論から言うと、MSCIもFTSEも指数の中にREITが含まれています。 どちらの指数も「不動産セクター」を構成要素の一つとして持っており、上場している主要なREITは自動的に組み込まれます。
「世界全体の市場比率で不動産も持っておきたい」という程度であれば、別途REITファンドを買い足す必要はありません。オルカン一本で、株も不動産もまるごとカバーできています。
まとめ
今回はMSCIとFTSEの違いと、主要な全世界株式ファンド(オルカン)の比較を行いました。
新NISAでのオルカン選び 結論
- 指数の違い: MSCI(大型・中型)かFTSE(小型株含む)かは好みでOK。過去5年の成績差は年1pt未満。
- コスト: 実質コストの最安2本はMSCI連動。ただしFTSEの雪だるまも0.100%まで下がり、差は僅か。
- 選び方: 迷ったら王道のeMAXIS Slim、コスト最安ならはじめてのNISA、楽天ユーザーなら楽天オルカン。
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